残ったお料理をうつわの中にそのままにしておきますと、うつわへの色素や匂いの侵入の原因になります。残ったお料理は別の容器に移していただき、できるだけ早く手洗いをお願いいたします。
一般的に見て陶器には磁器のような強度がありません。従いまして食器洗浄機・食器乾燥機のご使用はあまりお勧めできませんが、ご利用になられる場合には、食器同志がぶつかり合いますと破損の可能性が高くなりますので、十分にご注意下さい。
うつわに水分を含ませたまま棚に収納しますと、カビの原因になることがありますので、完全に乾燥させた後、棚に収納して下さい。
うつわを長くご使用になられますと、上記のような対策を講じましても、どうしてもさまざまな色素が付着してしまうことがあります。気になるようでしたら、漂白剤を薄めてつけおきして下さい。ただし、金彩の上絵付を施してあるうつわは、その部分が変色する恐れがありますので、お勧めできません。尚、うつわの奥までしみ込んだ色素は、残念ながら取り除くことができません。
うつわについたお料理やお飲み物の色素などを、ただの汚れととらえるむきもありますが、私たちのようにうつわに愛着をもつ者は、その様子を見て「景色が良くなった」ととらえます。お気に入りのうつわを長く使い込むことにより、表情の変化を愉しむ。これまさに「うつわを育てる」という 陶器の持つ魅力のひとつだと思います。